抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ブール式または命題論理式の充足可能性(SAT)を解くための代表的なソルバーとして,1)系統的ソルバー,2)確率的ソルバーがある。本論文では,系統的探索を行う完全なアルゴリズムに基づく1)の基本であるDPLLと,その単位伝播を効率化するための監視リテラル及び矛盾解析を利用したSATソルバーChaffを解説した。次に,確率的局所探索を行う不完全なアルゴリズムに基づく2)として,混合ランダムウォーク戦略を使って局所解から脱出するWalksatや,ランダムSAT問題に適用されるサーベイ伝播について述べた。SATソルバーを実用面で評価するSAT競技会ではポートフォリオ型のSATzillaが平均的な強みを見せたほか,ランダムSATでは2)の進歩が見られた。さらに,SATソルバーの応用として,i)制約充足問題,ii)制約最適化問題,iii)プランニング,スケジューリング,iv)様相論理式,v)擬似ブール制約,vi)一階述語論理式,vii)算術式・データ構造・背景理論,viii)解集合プログラミング,ix)解の列挙,x)確からしさの付与,xi)限定ブール式を命題論理表現に帰着させるためのSAT符号化に関する取組みについて述べた。