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J-GLOBAL ID：201002213256402080   整理番号：10A0087017

トキの野生復帰を目的とした減農薬・減化学肥料栽培米の評価に関する研究

Valuing the low fertilizer and agricultural chemical rice produced in creating a habitat for returning Japanese Ibis

著者 (2件)： 堅田恵 (株式会社シリウス) ,  田中裕人 (東京農業大学)
資料名： 農業情報研究(Web)  (Agricultural Information Research (Web))
巻： 17  号： 1  ページ： 6-12 (J-STAGE)  発行年： 2008年 
JST資料番号： U0117A  ISSN： 1881-5219  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本研究の目的は,佐渡市におけるトキの野生復帰を目的とした減農薬・減化学肥料栽培米の評価を行うことである. トキの野生復帰が実現し,十分な餌を確保できるためには,水田を中心とした環境保全型農業の推進が重要になる.本研究では,二肢選択形式のCVM(Contingent Valuation Method)を適用して,佐渡産の減農薬・減化学肥料栽培米の評価を行った.この結果,支払意志額の平均値は,8,093円/10 kgとなることを明らかにした.また,この支払意志額とトキひかりという無農薬・無化学肥料栽培米の価格とを比較した.その結果,差は574円と小さくなっている. また,トキの野生復帰を目的としていない減農薬・減化学肥料栽培の佐渡産コシヒカリは6,032円/10 kgになると推察されるために,両者の差は2,061円になることが明らかになった.このことから,トキの野生復帰を目的として示すことにより,これを目的として示さない場合よりも高価格で販売が可能であるといえる.(著者抄録)

シソーラス用語： *トキ科 ,  栽培管理 ,  *米 ,  コシヒカリ ,  価格 ,  イネ ,  費用効果分析 ,  持続可能な農業 ,  付加価値 ,  白米 ,  野生動物 ,  *自然保護 ,  *コウノトリ類
準シソーラス用語： トキひかり ,  環境保全型農業 ,  環境保全米 ,  減農薬栽培 ,  支払意志額 ,  野生復帰

分類 (3件)： 稲作  (FC03020C) ,  自然保護  (SB06000L) ,  穀類とその製品一般  (FJ04010T)

引用文献 (11件)：

• 合崎英男(2005)選択実験による生態系保全米の商品価値の評価,農業情報研究,14(2): 85-96.
• 合崎英男・澤田 学・佐藤和夫・吉川肇子(2006)生産情報公表牛肉およびBSE検査済み外国産牛肉の消費者評価-選択実験による接近-,農業情報研究,15(3): 293-306.
• 浅野耕太・渡邉正英(2004)二肢選択CVにおける平均WTPの一致推定,農業経済研究,76(3): 180-185.
• 伊藤亮司(2006)トキの野生復帰問題を契機とした環境保全型農業のとりくみ,農業と経済,2006年1月:51-60.
• 岩本博幸・佐藤和夫・澤田 学(2003)牛肉のトレーサビリティに対する消費者評価,2003年度日本農業経済学会論文集:314-316.

タイトルに関連する用語 (7件)： トキ ,  野生復帰 ,  減農薬 ,  減化学肥料 ,  栽培 ,  評価 ,  研究