抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究の目的は,位置決め装置の電流制御系に着目してその等価時定数がモータ電流とステージ変位に与える影響を検討し,最終的にサブナノメートル分解能の位置決めを達成することである。本報では新型リニアモータ駆動による超精密位置決め装置で目標変位x
rを0にしてサーボが働いた状態で,モータ電流I
0,ステージ変位偏差Δxを観察し解析した。これにより得た主な知見を次に示した。1)機械的外乱により起こる誘起電圧の変動を補償できる電流制御系で,等価的時定数Tが小さいほど,リニアモータ電流I
0を指令電流I
iに近づけることができ,機械的外乱に相当するステージ振動も小さくできること,2)電流制御系の等価時定数Tを小さくしてステップ応答を行うと,位置決め装置の機械的剛性が大きいことから比例ゲインK
pを従来より1桁以上大きくでき,変位分解能0.2nmを達成したこと,3)ステージ変位をFFT解析し,小さい等価時定数Tのとき現れる除振台による共振の改善,リニアパワーアンプの商用周波数と高調波成分を減少させ,さらに電流制御系の等価時定数Tを小さくすると,0.1nm未満の位置決め分解能を得る可能性のあること。