抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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下水汚泥と稲わらの混合嫌気性消化の処理特性を明らかにすることを目的として,実験室規模の消化槽を中温条件(36°C)および高温条件(55°C)において消化日数15日で運転した。下水汚泥と稲わらの投入比はTS基準で1:0.5とした。稲わらの前処理として,約5mmのサイズに粉砕(粉砕系),粉砕後に蒸留水に浸漬(水処理系),粉砕後に酵素溶液中に浸漬(酵素処理系)の3条件を設定し,それらが消化特性に及ぼす影響も検討した。その結果,水処理や酵素処理を施すことにより,固形分分解率およびメタン転換率が上昇した。また,同じ前処理条件では,高温消化の方が中温消化よりも高い固形分分解率およびメタン転換率を示した。メタン転換率が最大であった系は,高温消化で酵素処理を施した系であった。しかし,消化汚泥の溶解性CODやアンモニア濃度は,中温消化よりも高温消化において高かった。本研究では,回収エネルギー(メタン)を投入エネルギーと比較するシステムのエネルギー評価も行った。消化成績は実験値を用い,実規模の消化槽(3500m
3)を想定して各エネルギーを算出した。その結果,最もエネルギーバランスに優れていたのは,稲わらに酵素処理を施した中温消化の系であった。(著者抄録)