抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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岩手県の代表的なブランド牛「前沢牛」におけるブランド化の過程やその要因について調べ,この後の課題とともに報告した。岩手県は東北地方の中でも繁殖・肥育とも頭数が最も多く,前沢牛だけでなく奥州牛,江刺牛などの銘柄牛がある。1960年代以降,岩手県南地方では島根から雌,兵庫から種雄牛を導入して改良を進め,優良子牛生産体制を整備した。肥育農家が望む系統の後肢を生産するということに主眼を置いた改良を進め,また農家における肥育管理技術の向上のための情報収集や勉強会を行った。ブランド化においては生産者,農協,行政が三位一体で牛づくりを進めた結果であった。しかし,子牛の生産は1990年をピークに減少し,増頭対策を行わなければ衰退していく懸念があった。肥育頭数についても1990年以降減少傾向にあり,2001年には1044頭までになったが,その後増加傾向になった。今後ブランド牛としての優位な地位を確保していくには出荷頭数を増やし,ブランド力を維持する対策が必要である。さらに枝肉重量の改善が必要であり,牛肉の美味しさに影響する因子(遺伝,飼育管理)を検討中である。