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J-GLOBAL ID：201002222031354760   整理番号：10A0770653

日平均温度で算出した標準温度変換日数の過誤評価程度と日較差を用いた補正

Extent of Misestimation of Number of Days Transformed to Standard Temperature When Calculated by Daily Mean Temperature and a Correction Using the Daily Temperature Range

著者 (1件)： 原嘉隆 (九州沖縄農業研究センター)
資料名： 日本作物学会紀事  (Japanese Journal of Crop Science)
巻： 79  号： 3  ページ： 342-350 (J-STAGE)  発行年： 2010年 
JST資料番号： G0811A  ISSN： 0011-1848  CODEN： NISAAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ある温度での日数をArrhenius式に基づいて25°Cなどの標準温度の日数に換算する温度変換日数は,異なる温度条件での植物生育予測にも用いられる.温度変換日数の精確な算出には日変動を反映した温度データを用いる必要があるが,計算が煩雑なので日平均温度のみで算出されることが多い.そこで,温度変換日数を日平均温度のみで算出した場合の過誤評価程度を試算し,補正を検討した.まず,昼夜別一定温度条件において温度変換日数を算出する式を誘導し,昼夜別一定温度で昼夜の温度差を変えた場合の水稲の出芽日数の変化に適用したところ,温度差が大きいほど出芽が速いという結果を説明できた.次に,日平均温度のみで算出した温度変換日数の過誤評価程度を把握するため,屋外3年間の気温と地温を用いて日変動を反映させた場合と日平均温度のみで算出した場合を比較したところ,日平均温度のみで算出した場合の過誤評価率は地温で1%以下であったが気温で平均6%と大きく,日変動を反映させる必要性が示唆された.日較差と過小評価率には密接な関係があったので,その関係を用いて日平均温度から算出した温度変換日数を日較差で補正する式を導出した.この式を適用すると,気温でも過誤評価率が0.3%以下となったので,この補正式を用いれば日変動を反映した温度変換日数を日平均温度と日較差から簡単に推定できると考えられた.(著者抄録)

シソーラス用語： *水稲 ,  出芽 ,  平均気温 ,  昼 ,  地温 ,  日変化 ,  Arrheniusの式 ,  気象要素 ,  農業気象 ,  温度差 ,  換算温度 ,  日較差

分類 (2件)： 稲作  (FC03020C) ,  農業気象  (DC05030Z)

引用文献 (23件)：

• 青野靖之. チルユニットを用いた温度変換日数によるソメイヨシノの開花日の推定. 農業気象. 1990, 45, 243-249
• 青野靖之. 温度変換日数法によるソメイヨシノの開花に関する気候学的研究. 大阪府立大学紀要 農学・生命科学. 1993, 45, 155-192
• 荒木雅登. 標準温度変換日数と生育診断による暖地水稲の窒素吸収量推定法. 土肥誌. 2006, 77, 191-194
• 福井謙一郎. 温度変換日数法による日本ナシ '二十世紀' の開花予測. 兵庫農技研報 (農業). 1994, 42, 67-72
• 古江広治. 反応速度論的手法での土壌および有機物資材の有機物態窒素の無機化特性値データ集-アンケート調査とりまとめ-. 農研センター資料. 2001, 43, 1-50

タイトルに関連する用語 (5件)： 平均温度 ,  標準温度 ,  過誤 ,  評価 ,  日較差