抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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宇宙航空研究開発機構では静粛超音速機技術の研究開発の一環として,静粛超音速研究機の基本設計相当の作業が実施された。その設計作業の一環として第3.5次形状インテークの設計を行った。本研究では第3.5次形状インテークを対象に超音速域の空力性能データベースを作成することを目的として超音速風洞試験を実施した。本インテークは胴体上面に配置されているため,超音速域では胴体上面に沿って発達する境界層とインテークランプでの衝撃波との干渉によりバズが発生する可能性がある。これを回避するためにはダイバータ高さを高くすれば良いが,これは抵抗の増加を招く。そこで,ダイバータ高さについて設計値をノミナルとし,これをゼロとしたダイバータレス形態についても風洞試験を行った。作成されたインテークの空力性能データベースに基づきエンジン作動とのマッチングを行い,静粛超音速研究機の基本設計において設定されたエンジンの運用範囲内でインテークが適切に作動することを確認した。ただし,高マッハ数,高姿勢角ではバズ発生領域はエンジン運用範囲に近接しており,今後注視する必要がある。なお,バズの抑制に対しては補助ドア・バイパスドアが有効であり,総圧回復率や空間ディストーションの改善には境界層抽気が有効であることがわかった。(著者抄録)