抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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将来の新幹線のさらなる高速化や,省メンテナンスに対応可能な車軸軸受油を検討した。1)実車走行した現行油の性状分析結果から,今後の高速化及び長寿命化に対応するためには,熱・酸化安定性に優れ,かつ,せん断安定性を考慮した車軸軸受油の開発が必要であると判断した。2)基材となる基油には粘度特性等に優れる合成油ポリアルファオレフィン(PAO)を選定し,仕様目標を立てるとともに,PAOと鉱油の混合比率を変えた3種類の車軸軸受油を試作した。3)試作油について各種性能試験を実施した結果,試作油は現行油よりも熱・酸化安定性,せん断安定性及び潤滑性能に優れていることが分かった。また試作油間では大きな差はなかった。4)コスト的に優位な試作油(混合比率PAO50%+鉱油50%)を選定し,実物の車軸軸受を用いた台上耐久試験を実施した。その結果,速度420km/h,走行距離150万km相当の試験条件においても,劣化が少なく軸受の状態も良好であることを確認した。以上のことから開発した試作油は,新幹線の400km/h域の高速化,及び120万kmメンテナンスフリーに十分対応可能な車軸軸受油であることが分かった。