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J-GLOBAL ID：201002240409122772   整理番号：10A0858678

テトラフルオロホウ酸イオンの生成・分解反応の化学平衡と簡易計測への適用

Chemical equilibrium in the formation and decomposition of tetrafluoroborate ion and its application to the simplified quantification of BF₄^-

著者 (4件)： 大山聖一 (電力中研) ,  正木浩幸 (電力中研) ,  安池慎治 (電力中研) ,  佐藤一男 (電力中研)
資料名： 電力中央研究所環境科学研究所研究報告  (電力中央研究所環境科学研究所調査報告)
号： V09018  ページ： 17P  発行年： 2010年07月 
JST資料番号： F0293D  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： テトラフルオロホウ酸イオン(BF₄^-)の生成・分解に関与する9種の化学種を考慮して平衡組成を計算した。この化学平衡はpHとフッ素イオン(F^-)濃度に支配される。このため初期にBF₄^-のみが存在する条件では,BF₄^-の初期濃度が高くpHが低いほどBF₄^-の分解が進む。BF₄^-試料に対して0.1mol/Lとなる量のF^-を添加してpHを3以下に制御すれば,BF₄^-の分解を1%未満に抑えられることが分かった。BF₄^-標準試料におけるBF₄^-の分解率はBF₄^-初期濃度に依存し,平衡状態に達するのに20~60日を要することがわかった。BF₄^-の分解を抑制するため,BF₄^-標準試料に対して0.1mol/LとなるようにNaFを添加し,硫酸でpHを1.7~1.8に調整したところ,BF₄^-濃度は設定濃度を示した。これにより,長期間,安定なBF₄^-標準試料の調製が可能になった。

シソーラス用語： フルオロホウ酸 ,  *化学平衡 ,  迅速分析 ,  アニオン ,  フッ素 ,  pH【水素イオン指数】 ,  水質汚濁 ,  *工場廃水 ,  廃水処理
準シソーラス用語： *テトラフルオロホウ酸 ,  フッ素イオン ,  簡易測定 ,  平衡組成

分類 (4件)： 産業経済  (KA02000Y) ,  化学平衡一般  (CB04010S) ,  水質汚濁一般  (SB02010U) ,  産業廃水処理  (SC03080D)

引用文献 (9件)：

• 大隅仁, 大山聖一, 工藤聡, 坂田昌弘, 電力中央研究所報告“イオン電極を用いた排水中ホウ素の簡易・迅速測定法の開発”, T02012(2003).
• 大隅仁, 大山聖一, 工藤聡, 坂田昌弘, “イオン電極を用いた排水中ホウ素の簡易・迅速測定法”, 環境化学, 14, 81-89(2004).
• 大隅仁, 大山聖一, 工藤聡, 坂田昌弘, 特許4210146(2008).
• 阿部圭子, 大山聖一, 小林博和, 宮崎直次, 赤坂欽一, 宮寺宏至, 伊東哲, 電力中央研究所報告“オンラインホウ素モニターの開発と実用化”, V06008(2007).
• S. Ohyama, K. Abe, H. Ohsumi, H. Kobayashi, N. Miyazaki, K. Miyadera, K. Akasaka, Environ. Sci. Technol., 43, 4119(2009).

タイトルに関連する用語 (6件)： テトラフルオロホウ酸 ,  イオン ,  分解反応 ,  化学平衡 ,  簡易 ,  計測