抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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イオン性界面活性剤が誘導する蛋白質変性の機構を理解するために,中性および強アルカリ性条件下でのフェロチトクロームc(FCc)の立体配座に対するドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の作用を調べた。平衡およびストップド-フロー動力学解析の結果から,SDS濃度がサブミセル濃度(SM)範囲のときの蛋白質鎖三次構造のアンフォールディングと,SDSミセル濃度(MC)範囲での蛋白質鎖膨張が,FCc構造の二つの主要,不連続変化であることを示唆した。FCcとSDSの間の相互作用の性質は,SM濃度範囲では主に疎水的,MC濃度範囲では排他的に疎水的であった。SDSは,高度変性FCcおよび負帯電FCcと相互作用することから,FCc-SDS相互作用はFCcの構造,立体配座およびイオン化状態には依存しないことを示唆した。MC濃度範囲での蛋白質鎖膨張は,蛋白質-結合ミセルと,ミセルおよびアニオン性アミノ酸側鎖の間のクーロン反発により駆動されることを示した。