抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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圧電素子をアクチュエータとして用いたパラレルメカニズムの研究が行われている。ステュワートプラットフォーム機構はパラレルメカニズムの一種であり,複数のアクチュエータを並列結合して構成されるメカニズムである。パラレルメカニズムを用いることによって多自由度の運動が比較的容易に得られる。また,移動範囲に制限のない無限の可動範囲をもつ移動機構にインチワーム機構があり,静電吸着力や電磁力などの位置を保持する要素と圧電素子などの変位を発生する要求を組み合わせ,これらの素子の動作を同期することによって,無限の動作範囲を得ることができる。本論文では,圧電素子をアクチュエータとして用いたステュワートプラットフォーム機構に吸着素子としての電磁石を取り付け,インチワーム機構の原理を用いて自走可能な機構を提案した。そして,全ての電磁石を吸着した状態で圧電素子の伸縮量を制御し,パラレルメカニズムの原理を用いた微動を行った。その結果,1μmの並進動作と30μradの回転動作が得られた。電磁石の吸着と圧電素子の仲縮を同期させ,インチワーム機構の原理を用いて自走した。圧電素子の伸縮量を超える並進変位と回転変位が確認できた。この構造を拡張することにより,微動と自走が可能である機構,すなわち広い範囲で微小な動作を実現可能な超多自由度変位機構の実現が期待される。