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J-GLOBAL ID：201002243212909575   整理番号：10A0031262

水田の水環境保全機能 飼料イネを活用した資源循環型河川水浄化技術の開発

著者 (2件)： ZHOU Sheng (東京農工大 大学院共生科学技術研究院) ,  細見正明 (東京農工大 大学院共生科学技術研究院)
資料名： 用水と廃水  (Journal of Water and Waste)
巻： 52  号： 1  ページ： 63-68  発行年： 2010年01月01日 
JST資料番号： G0195A  ISSN： 0513-5907  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本稿では,飼料イネを用いたさまざまなタイプの浄化施設により汚濁河川水を浄化することを紹介する。これまで汚濁河川水の浄化は,おもに接触酸化法や植生浄化法などにより行なわれているが,栄養塩を吸収した植物の腐敗や水中に沈殿した堆積物の分解により水中に回帰し,窒素およびリンの除去効率が低下する問題がよくみられる。飼料イネは,飼料用のイネでバイオマス生産量が大きく,窒素吸収力が高く,倒伏しにくい。飼料イネのバイオマス生産量は,表面流型浄化方式が一番多かった。しかし,浸透流型浄化方式やハイブリッド型浄化方式は,飼料イネの窒素吸収量が少ないにもかかわらず,同じ水量負荷での窒素除去速度が表面流型浄化方式より2.3~2.8倍高かった。飼料イネを用いた資源循環型水質浄化システムを構築するさいには,バイオマス生産量や水量負荷,浄化能力,さらに休耕田から浄化施設に改造するときのコストなどを,総合的に判断する必要がある。(著者抄録)

シソーラス用語： *イネ ,  *飼料作物 ,  河川水 ,  浄水 ,  表面流 ,  浸透流 ,  *湿地 ,  *人工土地 ,  生物学的水処理 ,  *ハイブリッド方式 ,  *人工湿地 ,  *飼料用イネ
準シソーラス用語： *飼料イネ ,  *河川水浄化 ,  水質浄化

分類 (1件)： 用水の生物学的処理  (SC02050P)

引用文献 (10件)：

• 農林水産省編: 平成18年度食料自給率レポート (2008).
• R. H. Kadlec, R. L. Knight: Treatment Wetlands, Lewis Publishers. Florida (1996).
• 周 勝, 高田 誠, 中井智司, 細見正明: 飼料イネを用いた窒素除去とバイオマス生産, 水環境学会誌, 28(11)697~703(2005).
• ラムサール条約第10回締約国会議 (COPIO) 決議: 決議X.31「湿地システムとしての水田の生物多様性の向上」(2008).
• 坂井 真, 井辺時雄, 根本 博, 堀末 登, 中川宣興, 佐藤宏之, 平澤秀雄, 高舘正男, 田村和彦, 安東郁男, 石井卓朗, 飯田修一, 前田英郎, 青木法明, 出田 収, 平林秀介, 太田久稔: 飼料用水稲新品種「クサホナミ」の育成, 作物研究所研究報告, 4, 1~15(2003).

タイトルに関連する用語 (8件)： 水田 ,  水環境保全 ,  飼料イネ ,  活用 ,  資源循環 ,  河川水 ,  浄化 ,  開発