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J-GLOBAL ID:201002245152092631   整理番号:10A1077536

複数のゲノム遺伝子座と生物学的経路に密集して存在する数百個の異型がヒトの身長に影響する

Hundreds of variants clustered in genomic loci and biological pathways affect human height
著者 (40件):
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巻: 467  号: 7317  ページ: 832-838  発行年: 2010年10月14日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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ヒトの一般的な形質や病気の大半は遺伝様式が多遺伝子性で,多数の遺伝子座でみられるDNA配列の差異(異型)が表現型に影響する。全ゲノム関連(GWA)解析によってヒトの形質に関連する異型が600個以上同定されているが,これらによって説明できるのは通常,表現型の差異のごく一部に過ぎず,今後のGWA解析の使用について疑問も生じている。今回我々は,183,727人を対象として解析を行い,非常に遺伝性の高い古典的多遺伝子性形質である成人の身長に影響する遺伝的異型を,少なくとも180個の遺伝子座で数百個明らかにした。この多数の遺伝子座から,ヒトの一般的な病気や形質の遺伝学研究に重要な意味をもつパターンがいくつか明らかになった。第一に,この180個の遺伝子座はランダムではなく,生物学的経路に結びつく遺伝子(P=0.016)と骨格成長異常の基盤となる遺伝子(P<0.001)が多く存在する。第二に,原因である可能性の高い遺伝子は,最も関連の強い異型部位の近くに位置することが多く,既知の骨格成長遺伝子1個を含む21個の遺伝子座のうち13個では,関連する異型の最も近くに遺伝子が位置していた。第三に,少なくとも19個の遺伝子座には複数の別個に関連した異型が含まれていることから,対立遺伝子異質性は多遺伝子性形質に頻繁にみられる性質であること,これまでに発見された遺伝子座を包括的に調べればさらに異型が発見されるであろうこと,関連した遺伝子座のかなりの部分が同定できた可能性があることが示唆される。第四に,関連した異型は遺伝子に機能的影響を与えるものが多く,タンパク質のアミノ酸構造や周辺の遺伝子の発現レベルを変化させる異型に含まれるものがかなり多い。これらのデータにより,身長に関する表現型変動の約10%が説明され,同程度の影響力をもつ未同定の一般的異型によって,この数字は表現型変動の約16%(遺伝的変動の約20%)にまで高まると推定される。ヒトの多遺伝子性形質の遺伝的構造を完全に解析するにはさらなる取り組みも必要だが,今回の知見から,GWA研究によって,生物学的に重要な意味をもつ遺伝子や経路にかかわる遺伝子座が多数同定できることが示された。Copyright Nature Publishing Group 2010
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遺伝的変異 

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