抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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PID制御は,プロセス制御分野では,その利用が9割以上を占める制御技術であるが,基本的に3つの自由パラメータしか存在しないため,要求できる制御仕様には限界も存在する。そこで,この制御技術を使ってどのような制御問題に適用可能であるかを明らかにすることは意義深いことと考える。本稿では,線形時不変系に対して,PID制御により極および零点を配置するような問題を考察した。そして,多入力系に対して希望の極および零点を配するような位置型PID制御器の設計法を考察した.制御入力の一部を零点配置に,残りを極配置に適用する状態フィードバック制御により希望の極および零点を配置するためのフィー-ドバックゲイン行列を求めた後。それが反映されるようなPIDゲイン行列を設けることが,基本的な設計の考え方である.その際,拡張速度型PID制御則の考え方を位置型PID制御則に適用して,PIDゲイン行列の存在性を保証したことと,配置すべき零点や制御対象のパラメータ行列と関係付けて,零点配置後のシステムに対する可制御性の必要十分条件を与えたことが特徴である。この方法により,位置型PID制御により所望の伝達特性が得られることは,産業応用上有用であると考える。