抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,南九州における土砂災害を防止,軽減するために,鹿児島大学が地域と一緒になって取り組んでいる研究の一端を紹介した。南九州は,日本で最も頻繁に斜面崩壊・土石流による土砂災害に見舞れる地域の一つである。この地域は火砕流堆積物や降下火砕物に覆われていて,中でもシラスは分布範囲が広く,台地を形成している。台地を侵食してできた谷の急斜面は,大雨時にしばしば崩壊して災害を引き起こしている。しかし,最近はシラスと無関係な災害も目立ち,災害が局所化・巨大化している傾向がある。鹿児島県は2007年に「土砂災害対策アドバイザー会議」を設立して土砂災害対策の面で,県と鹿児島大学が共同で対応するシステムを立ち上げた。災害に強い地域づくりは,住民,行政,大学が一体となって取り組む必要がある。大学は「地域に学び,地域に返す」姿勢が地域防災に貢献する必要がある。