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J-GLOBAL ID:201002249791775923   整理番号:10A0454424

湖底堆積物から環境の変化を紐解く

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資料名:
号: 673  ページ: 8-13  発行年: 2010年05月01日 
JST資料番号: G0331A  ISSN: 0285-5518  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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環境中に放出された物質は様々な経路を経て湖沼や海洋に運ばれ,堆積物に沈積するため,水圏の堆積物は物質の最終シンクになる。貯水池がある西山地区は長崎市に投下された原子爆弾が爆発した後,「黒い雨」が地域であり,高濃度の239+240Puが検出されている。堆積物中に蓄積した長崎原爆の痕跡を探るため,プルトニウムと137Cs分析を行った。原爆由来成分と核実験由来成分を区別するために,プルトニウム同位体比,240Pu/239Pu原子数比を用いた。ICP-MS法を用いて240Pu/239Pu同位体比を求めると共に,同位体希釈法によりプルトニウムを定量した。見つかった2つの層をタイムマーカとして用い,堆積物中の物質の蓄積を時系列に沿って解析した。深度4.4m付近で239+240Pu濃度及び137Cs濃度は急激に上昇し,その後緩やかに減少している。濃度分布の急激な立ち上がりは,長崎原爆によって放出されたプルトニウム及び137Csが貯水池上空に運ばれ一気に蓄積したことをことを示している。深さ4.4mに蓄積する長崎原爆由来のプルトニウム及び核実験フォールアウトの240Pu/239Pu同位体比から換算すると,この堆積物に含まれる長崎原爆由来のプルトニウムはおおよそ96%であった。また,貯水池集水域の土壌中のプルトニウムを分析したところ,240Pu/239Pu比は,表層堆積物の値と一致し,貯水池集水域の土壌が堆積物中のプルトニウムの供給源であることが推定できる。
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分類 (1件):
分類
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環境の汚染及び防止 
タイトルに関連する用語 (2件):
タイトルに関連する用語
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