抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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自律移動システムの基幹技術は,「自己位置推定技術」と「経路計画技術(障害物回避を含む)」の2つに集約される.特に,ロボットに目的地まで移動するタスクが与えられるつくばチャレンジでは,自己位置推定の成功が完走への鍵となる.つくばチャレンジでは事前にコースが公開されているので,自己位置推定の成功には,「地図」とセンサの計測結果のマッチングが有効となる。三次元の位置や姿勢の推定を行うためには,マッチングに用いられる地図も三次元情報を保有していることが求められるので,移動ロボットを用いて絶対座標をもつ屋外環境の三次元計測手法と,計測結果から作成した三次元地図を用いた,移動ロボットの位置推定手法について述べる。また,起伏のある屋外環境下での自律移動システムの運用を考えた場合,6自由度の位置と姿勢を求めることが重要となる。そこで,エンコーダと一軸の慣性センサという構成で,三次元点群から作成した地図とレーザスキャナによる計測をパーティクルフィルタにより複合することで,自律移動システムの6自由度の位置と姿勢の推定を行う方法について述べる.近年,公道や大規模な都市の計測が,Mobile Mapping Systemと呼ばれる移動計測車両を用いて,高精度な計測が容易に行われるようになっている。今後,屋外環境での移動ロボットのための地図として,本稿で述べた手法などの,さまざまな手法で作成された三次元地図が広く利用されるようになると考えられる。そして,三次元地図を利用した新たな位置推定や経路計画手法などの自律移動技術の開発が期待される.