抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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CGを用いて人間の肌や大理石に代表される半透明物体を表現するために,物体内部で生じる表面下散乱現象を考慮することは有効な手段といえる。しかし表面下散乱の物理的に正確なモデル化には,大域照明モデルを導入せざるを得ず,実時間でのレンダリングにはほど遠いのが現状である。表面下散乱による影響は,物体表面の起伏の激しい点において特に顕著であると考えられる。そこで本研究では物体表面の起伏の強さを表す指標として,曲率を導入する。曲率は物体表面上で局所的に決定されるパラメータであるため,局所照明モデルが適用可能であり,高速なレンダリングが実現される。まず与えられた物体と同じ物質パラメータを有する半径rの球について,単一の白色な平行光源下で球表面の放射輝度分布を推定する。半径rの球面の曲率は1/rで表されるため,様々な半径の球面に対する放射輝度分布を調査することにより,曲率κ,光源と法線とのなす角θ
iに対する反射関数g
r(θ
i,κ)をルックアップテーブル(LUT)として取得する。レンダリング時にはあらかじめ曲率が計算されたポリゴンモデルに対し,LUTをテクスチャとして参照することで,リアルタイムに表面下散乱の影響を考慮したレンダリングが可能となる。(著者抄録)