抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本報では各種合成油に関して,高圧粘度(η<sub>pt</sub>)の測定とそれに基づく圧力-粘度係数α<sub>A</sub>(A=ot-obs)の算出結果,およびその圧力-粘度係数予測式導出結果について報告した。各種合成炭化水素油およびエステル,エーテルなどの極性油の高圧粘度を測定し,それらの大気圧下の圧力-粘度係数α<sub>A</sub>(A=ot-obs)を決定した。それらに基づき,潤滑油の測定容易なバルク物性および特性をパラメータとする圧力-粘度係数α<sub>ot</sub>予測式を導出した。これにより得た主な知見を次に示した。1)合成油のlnη<sub>pt</sub>-P関係でのlnη<sub>pt</sub>の変化傾向は鉱油と同じく有効分子量MW<sub>eff</sub>による凝集エネルギー密度CED<sub>eff</sub>に依存し,CED<sub>eff</sub><0.18の油ではP軸に対し上に凸の特性変化を,CED<sub>eff</sub>≧0.18では下に凸の特性変化を示すこと,2)α<sub>ot</sub>予測式は,合成ナフテン油など剛直かつMW<320の油には分子鎖の熱運動補正項τ<sub>o</sub>を,その他の油にはτ<sub>o</sub>と併せて分子鎖の切片流動に寄与するMW<sub>eff</sub>補正項μを導入して導出したこと,3)単一成分からなる合成油の高圧粘度発現には分子の剛さ,たわみ性,側鎖分子構造,分子間相互作用などが強く影響するため,α<sub>ot</sub>予測式は油種ごとに決定したことなど。