抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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粉末試料を用いて,2種類の化合物のスピン系を中性子散乱法で決定した。Cu
2CdB
2O
6の磁気構造では,2種類のCu格子点Cu1とCu2が,予想に反して共にモーメントをもつことがわかった。J
1相互作用(隣接するCu1スピン間)は予想どうり反強磁性であるが,J
2(隣接するCu1とCu2スピン間)とJ
3(隣接するCu2スピン間)相互作用は予想に反して強磁性であった。得られた結果に基づいて,この化合物が反強磁性秩序と1/2磁化プラトーの特性をもつ機構を考察した。次にβ-AgCuPO
4の磁気構造では,報告されているスピン2量体解析の結果のとうり,最も強い相互作用が5.20Å程度のCu-Cu間に存在し,交替比が0.17程度の反強磁性交替鎖であることが実験的に確認された。中性子散乱法が磁気構造の全体像の捕捉に有効であることを実証できた。