抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
力覚提示における有限要素法を用いた柔軟物体の把持操作を実現するには,柔軟物体は空間に固定されないので変形の基準となる形状を有する基準物体の重心位置と姿勢を更新する必要がある。本論文では,力覚提示装置では位置情報(強制変位)が入力になるので,線形有限要素モデルによる3次元剛性方程式から強制変位と力の関係を記述し,強制変位から特異値分解を用いて剛体変位を算出する手法を提案した。剛体変位が反力に反映しないことに着目し,1)柔軟物体に加わる強制変位の算出,2)強制変位から力覚提示装置に出力する力の算出,3)接触箇所の変更に基づき特異値分解による物体の変形に寄与する変位u
k1の算出,4)強制変位からu
k1を差し引くことで剛体変位の算出という手順をとる。求めた剛体変位を基準物体に適用して並進,重心周りに回転させることで柔軟物体の動きと連携した移動が行える。実際に変形歪みエネルギーの推移を調べたところ,本手法の適用によって減少して初期状態の影響を受けない適切な変形が得られた。また,力覚提示装置2台を用いた把持操作実験では柔軟物体と基準物体が連動して移動し,操作に問題のない実時間処理が行えた。