抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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人間の主観的な勘や経験等を数値化した意思決定支援手法にSaatyのAnalytic Hierarchy Process(AHP)がある。AHPは問題を階層構造に分解し,各レベルの項目間で親要素に対する一対比較を行い,全体の総合評価を算出する。そのため,代替案数が多くなると一対比較の総数が増え,全ての対を比較することが困難となる問題がある。本研究では最も良い代替案を一つ求める場合に注目し,一対比較が全て終わらなくても解が一意に求まる場合,それ以上の入力を省略することで,問題を解決する方法として比較支援法を提案する。入力数における解が一意に求まる入力パターン数を調査する実験を行った結果,全入力パターンの33%は従来の半数の一対比較を行った時点で解が求まる可能性があることが明らかとなった。(著者抄録)