抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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鳥取大学の国際戦略構想は沙漠化防止に戦略の機軸を置き,長年培ってきた教育・研究成果を沙漠化防止に集結させることを特徴としている。平成17年度には,文部科学省の国際化推進プログラム(戦略的国際連携支援)に,鳥取大学の「持続性ある生存環境に向けての国際人養成-沙漠化防止海外実践教育カリキュラム」が採択された。鳥取大学では,沙漠化が進行しつつある乾燥地を有する海外に拠点を置き,全学的な実施体制の下に海外の教育研究機関と連携しながら,講義とフィールドワークを融合させた実践教育カリキュラムを実施することにより,国際的に活躍できる課題解決能力を備えた人材を育成することを目指した。そのプログラムの一環として,平成18年度からメキンコ合衆国西部カリフォルニア半島南部の南バハカリフォルニア州ラパス市に学内公募により選抜した3年次後期以上の学生を派遣し,10月から12月までの約3か月間の実践教育カリキュラムを実施した。文部科学省のプログラムは平成19年度で終了したが,それ以降も独自事業としての「メキシヨ海外実践教育カリキュラム」を継続実施している。平成21年度のカリキュラム参加学生は17名であり,太陽電池と海水による水素生成実習を行った。ラパス市はカリフォルニア半島の下端部,北緯24度に位置し,晴天日が年間300日と太陽光発電には格好の場所である。水素生成実習は7日間で,2~5日目にかけてラパス市内で太陽光発電によって得られた電力で海水を電気分解して水素を発生させる実験を行った。6日目には,生物学研究センター(CIBNOR)で使用している太陽光発電の電力により灌漑用水をくみ上げる施設,近隣の農家で太陽電池を地下水の汲み上げや家庭用電源として利用している状態を見学した。本カリキュラムに参加することで,学生のみならず著者ら(教員)も貴重な経験を得ることができた。