抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
生産性に優れるトランスファーモールド型のパワーモジュールは,従来小型軽量化を特長に,主に白物家電用途のモジュール(Dual In-line Package-Intelligent Power Module:DIP-IPM)として市場を伸ばしてきた。近年,それらの用途にもモジュールの大容量化・小型化の要望が高まり,更なる放熱性の向上が必要となった。この解決策として,従来パッケージの放熱・絶縁構造を見直すとともに,絶縁シートの放熱性を改善した。新規開発したパワーモジュールは,従来モールド樹脂が担っていた放熱・絶縁の役割を,高熱伝導かつ高絶縁耐圧の絶縁シートが担うことで,高絶縁耐圧と低熱抵抗化を実現した。さらに三菱電機は,絶縁シートの優れた放熱性を生かし,ヒートスプレッダを内蔵した高放熱モジュール構造の適用によって,大容量に対応可能なトランスファーモールド型パワーモジュール(Transfer-molded Power Module:T-PM)を開発し,産業用及び車載用に展開している。T-PMは,1)セラミックス基板搭載モジュールに匹敵する放熱性を持つ,2)従来のケース型モジュールに比べ,高い信頼性を持つなどを特長に,今後更に大きな需要が見込まれる。本稿では,T-PMに適用される絶縁シート技術の紹介と,最近の技術動向を述べるとともに,T-PMの高性能化技術について述べる。(著者抄録)