抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本では2020年までに国内の電力10社合計で約30地点に合計140MWのメガソーラ発電所を建設する計画である。PVシステムの発電電力は気象条件に依存するため,短時間に大きく変動することが知られており,特にメガソーラ発電所は局所的な大容量連系となるため,出力変動が電力系統に周波数変動や電圧変動などの悪影響を引き起こすことが懸念される。そのため,メガソーラ発電所が系統に連系した際の技術的な課題の抽出ならびに解決策の開発を目的に,NEDOによる「大規模電力供給用太陽光発電系統安定化等実証研究」が平成18年度から実施されている。著者らはこの実証研究において,メガソーラ発電所に併設されたNAS電池システムを用いたPV出力の短周期変動の抑制技術について検討している。NAS電池に限らず,電力貯蔵装置はいまだ高価であることから,設置コスト低減のためにもより少ない容量のNAS電池システムで効果的な短同期変動を抑制可能な制御手法を開発することが重要である。本論文では,太陽光発電所に併設されたNAS電池システムによる発電所出力変動抑制技術を検討した。具体的には,各種日射量の短周期変動に関する分析結果をもとに,大きなPV出力変動に対して相対的に小さなMW容量のNAS電池システムで効果的に変動抑制を行う手法を提案した。実績データを用いたシミュレーション結果から,変動の大きな日については,提案手法を適用することで高い変動抑制効果が得られることを示した。定量的には,1日間のPV出力に含まれる周期1分~10分の変動成分の標準偏差を最大値ベースで18%程度まで低減可能であることを示した。また,実機試験を通し,シミュレーションによる検証の妥当性についても確認している。