抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本報では単層カーボンナノチューブ(SWNT)の光励起に対する非線形な発光特性とその原因と考えられる高密度励起子の挙動について検討した。これにより得た主な知見を次に示した。1)パルス光による試料励起実験から,励起強度(I
pump)の増大と共に発光強度(I
PL)がSWNTの構造毎にそれぞれの上限値へと収束し,強励起では発光スペクトルの形状および強度が励起波長に非依存となる特異性を示すこと,これについてはSWNT内での励起子の拡散運動とこれに伴う励起子-励起子消滅(FEA)により説明できること,2)実験で観測したI
pumpとI
PLとの間の非線形な関係を示し,SWNTで生成した励起子密度を定量的に見積もるモデルを構築したこと,導いた解は実験で観測したI
pump対I
PLの挙動と良く一致すること,またモンテカルロシミュレーションとの一致によりその妥当性を裏付けたこと,さらに,平均場近似に基づく従来のFEAレート方程式から導いた解との比較を行い,そのSWNTへの適用が不適切であることなど。