抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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十勝管内で調製,利用されている発酵TMRの現状を把握し,北海道における発酵TMR調製の意義や今後の効率的な利用法についても検討するため,2008年7月下旬に十勝管内の酪農家8戸において利用されていた発酵TMRの飼料原料やその配合割合,発酵品質などについての調査を行った。発酵TMRの原料として,すべての酪農家においてグラスサイレージ,1戸を除いてコーンサイレージが用いられており,またいくつかの農家ではしょう油粕やスイートコーン粕,ポテトパルプサイレージといった食品製造副産物も利用されていた。原物中の粗飼料割合は64~91%,乾物あたりでは40~78%の範囲であった。水分含量は49~64%,粗タンパク質および中性デタージェント繊維含量はそれぞれ11~17%DM,35~49%DMの範囲であり,飼料配合によって比較的大きな差がみられた。pHは3.77~4.21,乳酸含量は3.6~7.2%DMであり,VBN含量は総窒素中3.8~8.0%の範囲であった。総VFA含量は0.5~1.7%DMの範囲であり,1戸を除いて酪酸はほとんど検出されなかった。フリーク評点は80点以上,V-スコアは90点以上であり,飼料配合や粗飼料割合,化学成分含量にかかわらず,十勝管内の酪農家で調製,利用されている発酵TMRの発酵品質はどれも非常に高いものであった。(著者抄録)