文献

J-GLOBAL ID：201002273154066364   整理番号：10A0714554

ナノ構造の形成プロセスと特異な性質【高温固相プロセス】転位構造制御によるサファイア中への導電性ナノ細線形成

著者 (4件)： 中村篤智 (大阪市大 大学院工学研究科) ,  松永克志 (京大 大学院工学研究科) ,  山本剛久 (東大 大学院新領域創成科学研究科) ,  幾原雄一 (東大 大学院工学系研究科 総合研究機構)
資料名： まてりあ  (Materia Japan)
巻： 49  号： 7  ページ： 310-311  発行年： 2010年07月01日 
JST資料番号： F0163A  ISSN： 1340-2625  CODEN： MTERE2  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 転位特有の物性を利用して,絶縁性サファィア結晶中における導電性ナノ細線束の導入に成功した研究成果を報告した。直線状の転位を高密度で配列させるために,サファイア結晶の高温圧縮変形試験を行った。サファイア結晶を1400°Cで予備変形させた後,再度1200°Cで変形させた場合,双晶変形を起こすことなく,滑り変形が可能となる。こうした2段変形により,アルミナ結晶中に約10⁹/cm²というセラミック結晶としては高密度な滑り転位を発生させた。さらにこれら高密度転位を一方向に配列させるために,変形後の試料を薄膜状に切出し,熱処理を施した。絶縁性結晶であるサファイアの転位構造をマクロ並びにナノスケールに制御することで,結晶中に金属元素を一次元的に配列させ,絶縁結晶中に導電性ナノ細線束を形成した。また転位に沿って溶質元素チタンを偏析させることによって,バルク結晶に対して母材にない一次元導電性を発現した。

シソーラス用語： ナノ構造 ,  *転位【結晶】 ,  制御 ,  *サファイア ,  ナノワイヤ ,  導電性 ,  絶縁材料 ,  偏析 ,  配列 ,  細線 ,  チタン ,  絶縁体
準シソーラス用語： ナノ細線 ,  絶縁性材料 ,  組織制御

分類 (1件)： セラミック・磁器の性質  (YC03030G)

引用文献 (5件)：

• NAKAMURA, A. Nature Materials. 2003, 2, 453-456
• NAKAMURA, A. Acta Mater. 2005, 53, 455-462
• NAKAMURA, A. Acta Mater. 2002, 50, 101-108
• SHIBATA, N. Science. 2007, 316, 82-85
• TOKUMOTO, Y. J. Appl. Phys. 2009, 106, 124307

タイトルに関連する用語 (10件)： ナノ構造 ,  形成プロセス ,  性質 ,  固相 ,  プロセス ,  転位 ,  構造制御 ,  サファイア ,  導電性 ,  ナノ細線