抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1960年代から,断層モデル理論の提案と数値解析技術の発展により,津波の発生・伝播が定量的に評価できるようになり,現在までに,津波の再現計算,リスク評価,ハザード(浸水)地図作成に加え,気象庁による量的津波予報システムに利用するまで至っている。さらに,2007年には緊急地震速報の運用も始まりリアルタイム地震情報が活用されるようになり,津波の観測網が充実することも加わり,より迅速で高精度な情報提供も可能になると考えられる。我が国での切迫する地震津波による被害軽減に,このような迅速性のある情報の利用が期待される。本文は,津波数値計算の概要を説明した上で,リアルタイム地震などのデータを利用した津波予測の可能性について,最近の事例を引用して紹介したい。一般に,迅速性を優先すれば限られた情報での予測であるため信頼性(精度)が低くなるので,時間経過と共にアップデートする津波予報システムが望まれる。また一方,住民が避難出来ない実態があり,その状況も紹介したい。(著者抄録)