抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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長期にわたるセメント系材料の溶脱に伴う劣化を評価することを目的に,電気的Ca溶脱促進試験を検討している。ここでは,電気的Ca溶脱促進試験の電気密度をパラメータとして浸漬試験との整合性を検討し,化学的・物理的な溶脱後の物性取得や予測に関する適用範囲を明確にするとともに,Ca溶脱量に関して浸漬試験と電気的Ca溶脱促進試験を組み合わせた検討を行い,拡散換算期間の算出方法について考察した。実験はモルタル試験体(普通ポルトランドセメント使用)を使用し,型枠は4×4×16cmである。浸漬法は外部溶液を蒸留水とし,2週間ごとに全量交換した。電気的Ca溶脱促進試験は外部溶液を蒸留水とし,単位暴露面積当たりの付加電流を0.5,1.0,5.0,10,20A/m
2に変えた。その結果,適用する電流密度が高いほどCa溶脱速度は速くなるが,新たな水和物の析出等の現象が卓越し,浸漬試験との物性の相違が生じた。また,単位セメント量が比較的少ない試験体では,通電に伴うイオン移動等の現象が緩慢となり,拡散換算期間の算出が高い精度で可能であることがわかった。