抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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大気中,海洋中,陸上における炭素の循環バランスに対しリグニンが持つ役割について解説した。現在炭素は大気中に約760ギガトン存在し,陸上にその約3倍が,海洋中に約150倍が,化石資源等として約3倍が存在していると言われる。これら地球上の炭素循環過程でリグニンは重要な役割を果たしている。地球の歴史を振り返るとリグニンは陸上植物出現以来植物の細胞壁に堆積し大量の炭酸ガスを固定してきた。枯死した植物は微生物分解を受けるがリグニンは分解が遅く土壌中に長く腐植として存在し続け固定炭素量をかなり増大させると考えられる。このため炭素循環の観点からリグニン量が多い樹木を創り出すことも重要である。また針葉樹と広葉樹では後者のリグニンの方が分解を受けやすいのでリグニンの化学構造も考慮する必要がある。