抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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HPTS(8-Hydroxypyrene-1,3,6-Trisulfonate)はその発光量がphに依存する蛍光色素で,460nmと405nmの2波長で励起され,両励起波長に対し,波長415nmで発光する。この性質を用い,retiometoric法を用いてpHセンシングが可能である。ここでは,HPTSの特徴を利用し,HPTSの水溶液を植物表皮細胞に取り込ませ,顕微鏡下での植物表皮系におけるpHイメージングを行った。前研究から表皮細胞ではアントシアニン含有細胞が孔辺細胞に隣接するよう配置していることが明らかとなっており,これにより葉緑体を比較的多く含む孔辺細胞では光合成過程で生産される活性酸素に対しアントシアニンが抗酸化物質として働くと推察されている。サニーレタスの表皮細胞でpHイメージングを実施した結果,孔辺細胞隣接細胞では相対的にpHが高くアルカリ性であることが分かった。この結果から,アントシアニンが生体内で抗酸化物質として働き,細胞の活性酸素を排除すると推察する。