抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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熱量測定を熱膨張測定と組合わせることによって,凍結/融解サイクルにおけるモルタル中で観測された応力に対する熱膨張,間隙圧,および氷の結晶化圧力の寄与を計算することができた。空気同伴モルタルは凍結に際して縮むのに対して,空気非同伴モルタルは膨張した。後者の膨張は,実験室サンプルでは低温度で凝集する氷の急成長のため,主として水圧によるものとされる。細孔力学的計算は,氷の結晶が気泡中で生じると仮定して,空気同伴によるサンプルの収縮を定量的に説明する。PowersとHelmuthによって最初に提案されたように,それらの結晶はペーストのメソ細孔における氷の間隙水中で結晶化圧力を相殺する吸引力を生じ,正味収縮に帰着する。基材の氷もモルタルの熱膨張係数の増加にかなり寄与する空気同伴モルタルにおける収縮の大きさは塩スケーリング損傷の減少を説明することを示した。糊-破片理論にしたがえば,熱膨張ミスマッチ応力が氷の強度を超えたときコンクリート表面の氷のクラックの結果,損傷が起こる。空気同伴によって生じたモルタルの収縮は熱膨張ミスマッチを十分に相殺してクラックを防止する。実験室サンプル中のいろいろな大きさの氷の核生成温度の観測に基づき,-1°Cにおいて氷の核生成が可能な場所は稜線が約34cmの立方体モルタル中に1箇所(すなわち厚さ3cmのスラブ1平方メートル当り1箇所)あると推定される。これは実験室において一般に見られるのに比べて高い温度で氷が現場で核を生成し,温度が下がるにつれて細孔を通ってゆっくりと広がることを示唆する。結晶化圧力から生じる局部的応力には水圧の寄与は小さいが,この方式の成長は局部的応力のため多くのサイクルにわたる疲れ損傷の原因となる。Copyright 2010 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.