抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ジャガイモ品種のジャガイモモップトップウイルス(PMTV)抵抗性については,欧米での研究例があるが,現時点においてPMTVに全く感染しない真性抵抗性の品種・系統の報告例はない。国内では,粉状そうか病抵抗性に関しては報告があるが,塊茎褐色輪紋病抵抗性についてはほとんど知見がないので,現地発病圃場における栽培試験および発病調査により国内の主要ジャガイモ品種の塊茎褐色輪紋病抵抗性評価を行った。その結果,1)「男爵薯」で病いも率,発病度とも最も高く,次いで「キタアカリ」,「トヨシロ」,「コナフブキ」の順となった「インカパープル」の発病度が最も低かったが,全く発病しない品種は認められない,2)「農林1号」の発病株率は100%で,次いで「さやか」,「エニワ」でも80%以上と高率である,3)病いも率でも「農林1号」が38.0%と最も高く,「さやか」も29.8%と高かく,「男爵薯」は病いも率が0.8%と低く,「コナフブキ」等7品種では発病が全く認められない,4)各品種の娘塊茎のうち無病徴のもので長期冷蔵保存後にRT-PCR-MPH法でPMTVの検出で発病が全く認められない「コナフブキ」等7品種を含むすべての品種からPMTVが検出されたが,地上部の発病については,各品種とも栽培期間中に黄化えそ等の病徴は認められない,5)粉状そうか病発病度と塊茎褐色輪紋病病いも率との間には有意な関係は認められない,6)「男爵薯」の粉状そうか病発病度または「農林1号」の塊茎褐色輪紋病病いも率を100とした場合の,各品種の粉状そうか病発病度または塊茎褐色輪紋病病いも率の相対値によって,両病害に対する供試品種の抵抗性程度を分類した結果,粉状そうか病抵抗性弱の「男爵署」は塊茎褐色輪紋病抵抗性では強となり,また粉状そうか病抵抗性やや強であった「さやか」は塊茎褐色輪紋病に対してはやや弱に分類される,ことが分かった。