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J-GLOBAL ID：201102203093425098   整理番号：11A0784217

豊前海におけるマガキ食害実態の把握

著者 (2件)： 中村優太 (福岡県水産海洋技セ) ,  中川浩一 (福岡県水産海洋技セ)
資料名： 福岡県水産海洋技術センター研究報告  (Bulletin of Fukuoka Fisheries and Marine Technology Research Center)
号： 21  ページ： 105-110  発行年： 2011年03月 
JST資料番号： L0161B  ISSN： 0919-2468  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 近年,豊前海において魚類によってマガキCrassostrea gigas種苗が垂下後にはぎ取られ,一方の殻だけがコレクターに付着している状態,いわゆる食害痕が確認されるようになった。そこで,豊前海におけるマガキの食害実態を把握するために,食害が最も多くみられた南部漁場において,被害の状況調査,食害種の特定,捕食行動の観察及び胃内容物調査を実施した。その結果,食害によるマガキのへい死は,多くの筏において1割程度で,中には4割を超えた筏もみられた。また,水中ビデオカメラを用いた調査の結果,クロダイAcanthopagrus schlegelii,イシダイOplegnathus fasciatus,ウマヅラハギThamnaconus modestusがコレクターや養殖垂下ロープをついばむ様子が観察された。さらに,胃内容物を調査した結果,クロダイ及びイシダイの胃からマガキを確認した。今回の調査では,食害による被害は局所的で,マガキの成長とともに収束したが,食害種であるクロダイは増加傾向にあることから,動向については引き続き注視していく必要がある。(著者抄録)

シソーラス用語： *マガキ ,  *食害 ,  海域 ,  タイ科 ,  スズキ類 ,  フグ類 ,  動物行動 ,  録画装置 ,  撮影 ,  消化器内容物 ,  実態調査 ,  イシダイ ,  クロダイ ,  胃内容物 ,  Navodon modestus ,  捕食行動 ,  *無脊椎動物 ,  硬骨魚類
準シソーラス用語： Crassostrea gigas ,  ウマズラハギ ,  ビデオ撮影 ,  水中ビデオ ,  捕食 ,  豊前海

分類 (2件)： 魚類  (FH02020K) ,  異種生物間相互作用  (EE01050A)

引用文献 (7件)：

• 1)塚村慶子・倉本恵治・佐々木憲吾・馬場祥宏:広島かき養殖における魚類の食害実態調査.広島県立総合技術研究所西部工業技術センター研究報告2009;No,52:48-51.
• 2)中川浩一・俵積田貴彦・中村優太:近年の「豊前海一粒かき」の成育状況と漁揚環境との関係.福岡県水産海洋技術センター研究報告 2009;第19号:109-114.
• 3)斉藤英俊・中西夕佳里・重田利拓・海野徹也・河合幸一郎・今林博道:広島湾におけるマガキ種苗に及ぼす魚類の補食の影響.日本水産学会誌 2008;Vo 1.74:809-815.
• 4)平田靖:かき養殖種苗について一V.水産と海洋(広島県立総合技術研究所 水技だより) 2007;Vol.8:1-2.
• 5)第44次福岡農林水産統計年報水産編.九州農政局福岡統計情報事務所.1997;268-269.

タイトルに関連する用語 (4件)： 豊前海 ,  マガキ ,  食害 ,  把握