文献

J-GLOBAL ID：201102204040528274   整理番号：11A1901906

F₁-ATPアーゼの熱力学的効率とメカノ化学的共役

Thermodynamic efficiency and mechanochemical coupling of F₁-ATPase

著者 (5件)： TOYABE Shoichi (Chuo Univ., Tokyo, JPN) ,  WATANABE-NAKAYAMA Takahiro (Tokyo Inst. Technol., Yokohama, JPN) ,  OKAMOTO Tetsuaki (Chuo Univ., Tokyo, JPN) ,  KUDO Seishi (Tohoku Univ., Sendai, JPN) ,  MUNEYUKI Eiro (Chuo Univ., Tokyo, JPN)
資料名： Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America  (Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)
巻： 108  号： 44  ページ： 17951-17956  発行年： 2011年11月01日 
JST資料番号： D0387A  ISSN： 0027-8424  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： F₁-ATPアーゼはF₀F₁-ATPシンターゼの一部として作動するナノサイズ生物エネルギー変換装置である。その回転装置は化学的自由エネルギーと機械的仕事間のエネルギー変換を行い,ATP合成により細胞のエネルギー変換において中心的役割を果たす。本報告でF₁-ATPアーゼがどの程度効率的に自由エネルギーを変換するかという,その根本的エネルギー論を研究した。その結果,単離されたF₁-ATPアーゼの離散的な120°刻みの可逆的回転が,F₀F₁-ATPシンターゼの外部トルクとATP加水分解の化学ポテンシャルの双方を精確に制御していることが示された。120°毎のF₁-ATPアーゼの最大仕事量は,ATP一分子の加水分解から抽出される熱力学的最大仕事量とほぼ等しいことが,広範囲の条件下で見出された。本結果はF₁-ATPアーゼの自由エネルギー変換効率は100%であり,メカノ化学共役が緊密であることを示唆する。

シソーラス用語： メカノ化学 ,  熱力学 ,  *F1-ATPアーゼ ,  エネルギー変換 ,  *エネルギー変換効率 ,  ATPシンターゼ ,  トルク ,  化学ポテンシャル ,  加水分解 ,  回転 ,  アデニンヌクレオチド ,  リボヌクレオチド
準シソーラス用語： *共役因子

分類 (2件)： 生体エネルギー論一般  (EB10010X) ,  酵素一般  (EB09010D)

物質索引 (1件)： ATP【ヌクレオチド】

タイトルに関連する用語 (4件)： F1-ATPアーゼ ,  熱力学的効率 ,  メカノ化学 ,  共役