抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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副業的な生業に多くみられる半栽培的な自然とのかかわりだけでなく,生活全般,特に主要な生業の中にも半栽培的な自然とのかかわりが存在している意味を考察するために,技術革新の渦中にある中国のカニ養殖業を取り上げた。カニ養殖の展開過程4つの時期区分(1988年~2003年以降)を大きく2つに分け,事例地の塘の管理体制が大きく変化する2000年ころを境に,個人経営期と村の参入期として分類した。多くの村人が塘を利用するようになり,入札制度が設けられるようになっていった。塘には天然の塘,人工的に造成された塘,畑の塘の3種類ある。順調に収入を得ていたが,90年半ばになるとカニの大量死の問題が出てきた。事例地において,カニ養殖は人々の収入源であり大変重要な生業であり,村になくてはならない産業として成長している。その一方で自然採取や半栽培によって得られる様々な動植物も村人の食生活の重要な意味を持っている。半栽培的な知識は人々の生活の必要性に応じて自然採取,半栽培,栽培のカテゴリーを越えて適用されるのであり,その創造的な側面こそ人々の生活向上の願いが見いだせると考えられた。