抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2010年において日本のブナ(Fagus crenata)の結実についてアンケート調査を行い,調査日,調査地点の地名,標高,ブナの平均胸高直径,結実可能木10本当たりの結実本数と過去の結実状況を質問し,アンケートの回答を43名から得ることができた。調査林分は91か所に渡っており,日本におけるブナの分布地域の大部分をカバーしていた。全調査林分の23%で結実が認められたが,残りの77%の林分では殆ど結実しなかった。有効な果実の散布が行われる結実は3以上と考えられるが,そのような林分は13か所で,全調査林分の14%であった。また,結実数が8を超える豊作の林分は九州の2か所だけで,全体の僅か2%であった。さらに,林分が立地する標高階級と結実率の関係を調べ,結実率階級の割合は低標高域で高く,高標高域で低いという標高階級による違いを見出した。