抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1 宮津センターから提供を受けた平成21年産魚3,000尾(平均全長40mm)を,宮津センターから宮崎県水産試験場に輸送し,到着時の魚の状況から,小型サイズの稚魚輸送手法の安全性と効率性について検討した。2 今回の輸送試験においては,大量死亡した前年の輸送試験と比較して死亡魚は少なかった。輸送サイズは,輸送中大量死のあった前年よりも大きく,また尾数も多いため収容密度は高かったが,三態窒素量は,前年と比較して若干低い数値を示した。一方,平均水温は前年よりも低く,水質,水温条件の差異と魚体へのダメージの因果関係については,今後さらに検討する必要があると考えられた。3 右腹鰭を切除した平成19年産魚12尾(標識後700日経過)及び,左腹鰭を切除し,イラストマータグを前頭部皮下に装着した平成20年産魚34尾(標識後207日経過)について,標識の残存性を観察した結果,平成20年産魚のイラストマー標識は全ての個体で残存が確認できたが,腹鰭については,市場調査現場や漁獲時に,視認が困難と思われる程度に再生した個体が確認された。よってアカアマダイの外部標識は,腹鰭切除のみではなく,残存性の高いイラストマー標識との2重標識が望ましいと考えられた。4 水試職員による市場調査及び漁業者等からの再捕報告調査により追跡調査を継続して実施し,平成21年11月20目に1個体,平成22年2月25日に1個体の右腹鰭が欠損したアカアマダイが,川南町漁協市場において水揚げされた。2個体とも,放流海域付近で漁獲されており,大きな移動はしていないものと推察された。(著者抄録)