抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
タマネギの剥皮加工における歩留まりに関連する球形質を明らかにすることを目的に,様々な形状のタマネギを材料に用いて,実験室規模で剥皮加工試験を行った.計測したタマネギ球の形質間では,球重と調製重および歩留まりと球高は強い正の相関を示したが,剥皮加工に要する作業時間については,重さや大きさに関連する形質と有意な関係はなかった.タマネギ剥皮加工の作業効率を時間あたりの加工量と定義した場合,大きくて重い球の利用によって作業効率は向上すると考えられた.剥皮加工歩留まりと球高との関係について,球重に代わり体積の近似値を用いてモデル解析を試みた.回転楕円体の公式により体積の近似値(V
1)として“V
1 = (4πa
2b)/3,π:円周率,a:横半径,b:縦半径”を用いた場合,球の上下をそれぞれx mm切り落としたときの剥皮加工歩留まり(R)は“R = d(3 - d
2)/2,ただしc = b - x,d = c/b”で表されることから,剥皮加工歩留まりの変動要因は球高のみであることが明らかとなった.よって,タマネギの剥皮加工における歩留まりは,球高の高い球を用いることで改善されると考えられた.剥皮加工歩留まり予測式より得られた予測値は実測値と良く適合したことから,国内のタマネギ品種・系統の剥皮加工における歩留まり評価に利用できると考えられた.(著者抄録)