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J-GLOBAL ID：201102225637522339   整理番号：11A1904936

アビニシオ計算に基づく過酸化水素分析用チタン(IV)-ポルフィリン試薬の特性評価

著者 (2件)： 高村喜代子 (東京薬大) ,  松本高利 (東北大 多元物質科研)
資料名： Review of Polarography  (Review of Polarography)
巻： 57  号： 3  ページ： 206  発行年： 2011年11月21日 
JST資料番号： G0173A  ISSN： 0034-6691  CODEN： PORAAA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： Ti-TPyP試薬(オキソ[5,10,15,20-テトラ(4-ピリジル)ポルフィリナト]-チタン(IV)錯体)による過酸化水素の定量における信頼性を確かめるために,過酸化水素とTi-TPyP試薬の反応機構および分子軌道特性を,基底関数として,RHF/STO-3GおよびMP2/STO-3G法を用いたab initio計算法により検討した。また紫外可視スペクトルの計算をZINDO法により行った。その結果,Ti錯体のTi原子と過酸化水素のO原子の軌道は位相が同じなので,両者が接近した時に軌道の重なりが最大になり,結合形成が容易に進行することがわかった。また過酸化水素は分子サイズが小さく錯体の配位子による立体障害を受けない。これに対して有機過酸化物は軌道位相の不一致からTiと結合できないことがわかった。これらのことから,本試薬が過酸化水素のみに高い反応特異性を示し,Ti-TPyP試薬を用いる分光光度法による分析法は信頼性があることがわかった。

シソーラス用語： *過酸化水素 ,  *チタン錯体 ,  ポルフィリン錯体 ,  *反応機構 ,  *分子軌道計算 ,  計算 ,  MP2法 ,  RHF法 ,  INDO法 ,  紫外可視吸収スペクトル ,  性質 ,  ペルオキソ錯体 ,  *錯体生成 ,  *分光光度定量 ,  呈色反応
準シソーラス用語： ab initio計算 ,  ZINDO ,  特異性

分類 (3件)： 無機化合物の物理分析  (CC03024P) ,  第4族,第5族元素の錯体  (CE01070U) ,  分析試薬  (CC02030D)

物質索引 (1件)： 5,10,15,20-テトラキス(4-ピリジル)-21H,23H-ポルフィリン

引用文献 (5件)：

• TAKAMURA, K. Bull. Chem. Soc. Jpn. 2003, 76, 1873
• TAKAMURA, K. Anal. Sci. 2008, 24, 401
• TAKAMURA, K. Anal. Bioanal. Chem. 2008, 391, 951
• TAKAMURA, K. Appl. Spectrosc. 2009, 63, 579
• TAKAMURA, K. Anal. Methods. 2011, 3, 328

タイトルに関連する用語 (7件)： 計算 ,  過酸化水素 ,  分析 ,  チタン ,  ポルフィリン ,  試薬 ,  特性評価