抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
これまで,アカスジカスミカメによる斑点米被害要因については割れ籾や雑草の影響など多くの研究がなされてきたが,これらを体系づけて解析した事例はない。複数の要因を解析し,順列を付けることは,アカスジカスミカメによる斑点米被害対策を講じる上で有効である。そこで斑点米の混入率のほ場間差の要因と斑点米被害を防止するための重要な要因を明らかにする目的で,2003年から2008年に岩手県病害虫防除所が調査をした延べ297ほ場を対象に,これまでの知見を参考とし,各ほ場の斑点米混入率を目的変数,アカスジカスミカメの有無,割れ籾率,本田雑草の有無,畦畔雑草の有無,周辺雑草の有無,殺虫剤によるカメムシ防除の有無の6要因を説明変数として数量化I類により解析した。その結果,影響が大きかったのは順に本田内雑草の有無カメムシの有無,割れ籾の有無であった。一方,既存の対策として示されている畦畔管理,周辺の草地管理,殺虫剤による防除の影響は低い結果となったが,効果的かつ確実な防除のためには,斑点米被害の原因となりうる要因をどれだけ排除できるかが重要であると考えられる。(著者抄録)