抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
環境対策として屋上緑化に期待する効果の中でも,雨水流出遅延効果は,局所的集中豪雨の増加と都市型洪水の被害が甚大になるに従い,整備の重要度が増している。本研究では,貯排水層に発泡スチロール製ボードを用い,人工軽量土壌と芝を施した粗放型薄層屋上緑化システムに局所的集中豪雨を想定した降水量を一定期間連続して滴下させ,本緑化システムの水分条件の違いによる雨水流出抑制効果の把握を試みた。本緑化システムは,他の緑化システムと比較して,流出開始時間とピーク流量到達時間を遅らせ,ピーク流量を低減させた。この流出時間の遅延とピーク流量の低減は,水分条件によらず,その効果を発揮し,特にパネル内の水分条件が乾燥状態に近いときが顕著であった。得られた流出係数0.30~0.39は,ゴルフ場の0.50より小さいが,人工的に造成された植生に覆われた法面の0.40,山地の0.30と近くなり,浸水被害防止を目的とした設置に有効であることが示唆された。