抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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福島第一原子力発電所事故発生後,手軽に空間線量率を測定できる小型サーベイメータに対する関心が高まっている。教育用簡易放射線測定器”はかるくん”は,元々,環境モニタリングや環境放射線に関する評価・分析を目的としたものではないが,ある程度の指示誤差を容認すれば,その指示値(μSv/h表示,1cm線量当量率)に一定の信頼を置くことができる。5種類各3台の”はかるくん”のエネルギー特性試験を,日本アイソトープ協会の基準場(放射線教育実習で使用している場)で実施した。福島第一原子力発電所事故で注目されている
137Csと
134Csに関して”はかるくん”は,放射線管理用のサーベイメータには及ばないが,いずれもレスポンス(エネルギー特性)が良く,精緻な線量評価には向かないが,学習用の測定器として優れた性能を有していることがわかった。学校教育の場において,”はかるくん”が有効に活用されれば,引き続き放射線に関する正しい知識の習得と普及に資するものと期待できる。