抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
地中の物質移行評価においては地下水の水質や物理化学パラメータとしてpHや酸化還元電位の分布が重要となる。地下の水質データは一般に試錐孔から地下水を揚水して地上において採水・分析されるため原位置(地下水の賦存環境)の地下水水質とは異なるという問題がある。本研究では地上において測定した水質データから地球化学的モデリングによる化学平衡解析を用いて,原位置地下水のpH,酸化還元電位を推定する手法を提案する。日本原子力研究開発機構の幌延深地層研究計画(当計画)の試錐調査において,原位置物理化学パラメータ観測も実施された揚水試験データに適用し,実測データとの比較により当手法の妥当性を確認した。また,当計画において原位置物理化学パラメータ観測が実施されていない他の揚水試験データに当手法を適用し,原位置のpH,酸化還元電位分布の推定を行った結果,pHは深度とともに酸性側にシフトする傾向が,酸化還元電位は深度300m以下では約-220mVに安定する傾向が見られ,当手法の有効性を確認できた。(著者抄録)