抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本文では,赤外線サーモグラフィーが,非破壊試験技術としてどのような分野で活用されているかを,建築構造物,土木構造物そしてこれに関連する規格・基準・指針の整備状況について記述した。適用事例は,何れの場合にも,調査対象物と比較物との温度差から判断するため,太陽の日射を利用したり,ガス等を吹きかけて熱ショックを与えて温度測定が行われている。事例として,木造における壁面内の断熱材調査,壁面からの冷気侵入調査,床暖房用の給湯管調査,冷気漏れ調査,保護アスファルト防水層の劣化調査,露出防水(ウレタン)の劣化調査,外壁タイル浮き調査,外壁モルタルの膨らみ調査を紹介した。赤外線サーモグラフィー法による土木構造物の検査は,非接触で簡便に熱画像を連続的に撮込み評価できることから,大規模な構造物に最適な方法である。この検査方法では,熱画像内に現れる健全部と欠陥部との有意な温度差が不可欠で,その熱源としては,日射や外気温の変化を利用した「パッシブ法」と人為的に加熱や冷却をする「アクティブ法」のいずれかがある。パッシブ法の事例では,吹き付けのり面,道路橋高欄部,道路トンネル,アスファルト舗装下の劣化診断,ヒートアイランド抑制効果の検証を示し,アクティブ法の事例では,舗装熱,電磁誘導加熱,セメントの水和熱を示した。