抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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鋳鉄において,適切な物性のために黒鉛形状のコントロールが重要な問題であることはよく知られている。鋳鉄の凝固過程でどのように凝固組織が成長するのか,非常に興味深い。これまで,凝固の時間経過をその場観察した例は無い。そこで,本研究では放射光を利用して直接観察した鋳鉄の凝固過程を示す。透過X線像は,SPring-8のイメージングビームライン20B2で行ない,SATICONを用いて空間分解能約4μmで記録した。試料の大きさは10×10×0.1mmとし,Al
2O
3製の鋳型を用いて真空チャンバー内で溶解・凝固した。初晶オーステナイトが形成された後,その近傍から共晶組織が形成される様子が観察された。10K/min以下の場合,共晶組織に取り囲まれた凝固遅れ領域において,直径約100μm程度の小さな塊状の黒鉛が出現した。10K/minで冷却した場合,初晶オーステナイトの沈降や共晶黒鉛の浮上の様子が観察された。(著者抄録)