抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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これまでに,第四紀広域テフラについての古地磁気測定により,複数のテフラ噴出時の日本における地磁気分布を高精度で復元してきた。それらの分布は,全体としては地心軸双極子磁場を仮定したものと同じ地磁気分布を示した。このことは,ある地域の正確な地磁気永年変化から先史時代の日本列島におけるそれを推定できることを意味する。そこで,まず福井県地域における先史時代の永年変化を明らかにするため,福井県丹生郡越前町下河原において,噴出年代の明らかな広域テフラである大山倉吉テフラと姶良Tnテフラを挟在する河岸段丘堆積物層から連続して試料を採取し,古地磁気測定を実施した。本研究で明らかになった福井県地域の約2万年前から5万年前までの地磁気永年変化では,偏角変化に2万年周期と3500年周期が,伏角変化に2万年周期,7500年周期と5500年周期がみられた。偏角の変動幅は25°Wから10°Eで,伏角のそれは35°から60°である。このような地磁気永年変化を多数の地域において比較検討することにより,先史時代の地磁気分布の時間変化を追究することができると期待している。(著者抄録)