抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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風波が破波されるという条件下で生じる水表面近傍での渦構造を明らかにすることを目的として,高速ビデオカメラによる粒子追跡流速測定(PTV)を用いて流れ場を調べた。海面を通じた気体などの物質輸送は,地球規模の環境を考える上で重要な現象であり,著書等も関連する研究を続けてきたが,風波が破波しない条件下での流れ場を対象としてきた。しかし現実には,強風下では風波は破波し,気泡を多量に含んだ白波が発生するため,大気-海洋間の気体輸送現象が促進される。画像計測では気泡が多く存在する部分はトレーサの追跡が困難となる。そこで今回は気泡を多く含む領域より下の部分を計測対象とした。また計測結果に対し著者等が提案している高精度渦度抽出法を適用し,渦特性を明らかにした。得られた結果は,これまでに著者等が行った,破波が生じない場合のそれらとの比較で示した。