抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,稲作圃場における正規化植生指数(NDVI)と葉緑素計値(以下,SPAD値)の計測値が,稲の生長に対して異なる応答を示したことから,両者の特性を組み合わせた新しい指数を提案し,米粒タンパク質含有率の推定の可能性を検討した。福島県喜多方市加納熱塩地域の水稲コシヒカリの減農薬・有機栽培の圃場を研究対象とし,分光放射計を用いて計測した値からNDVIを求めるとともに,葉緑素計(SPAD-502)を用いてSPAD値を測定し,NDVIとSPAD値の時間変化を追跡した。また,米粒タンパク質含有率は,近赤外透過連続波長方式の米粒食味計を用いて測定した。NDVIとSPAD値の時間変化から,出穂期から登熟期までの2変数の変化量を指数化したNDVI・SPAD値変動指数(Variation index between NDVI and Chlorophyll content(VNC index))を求めた。ここで提案したVNC指数と米粒タンパク質含有率と相関性を検討したところ,両者の間に正の相関が認められた。本研究により,出穂期から稲の葉の状態をモニターしながら,NDVIとSPAD値の特性を合わせた米粒タンパク質含有率の推定の可能性が示された。(著者抄録)